Voice〜彼の声〜



「…チューした」


「お前が顔近づけるから」


顔を赤くする私に対して、意地悪な笑みを浮かべる。



「創ちゃん……」


「…なに?」


「もう一回、して」



「………なにを?」


分かっててしらばっくれる。


頑張ってお願いしたのに。



「意地悪〜…」


拗ねるように創ちゃんから視線を外すと、優しく抱きしめられ、頭をポンポンと優しく撫でてくれた。



「…教室、戻るか」


「……うん」


結局、チューしてくれないんだ。



創ちゃん、私だけドキドキしてるの?



< 227 / 337 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop