Voice〜彼の声〜
「お母さん、今日休んでもいい?」
朝食の支度をしているお母さんに声をかける。
「どうしたの?」
「ちょっとしんどくて…」
額に手をあてて、熱があるか確かめる。
「風邪かしら?ゆっくり寝てなさい」
私はまた部屋へと戻って、ベッドに寝転んだ。
気付けばまた深い眠りに入っていた。
目が覚めた時は夕日がカーテンの隙間から差し込んでいた。
「…寝過ぎた」
ちょっと自分でもびっくりする。
体も朝よりは楽になっていた。