Voice〜彼の声〜



「まぁ…私はあんまり榊と話さなくなったけど、山下とは仲良いままみたいだから、気にすることないよ」



「…うん」


ごめんね、愛美…。


大切な友達を私のせいで一人、失わせちゃったね。




公園に着いたかと思うと、愛美はいきなり大声を出した。


「ブランコ乗ろうよ!」


「ブランコ!?」


腕を掴まれ、半ば強制的にブランコに座らせられる。



「懐かしいね」


少し揺れながら、笑みを零す愛美。


私もつられて笑みを零す。


そして二人で星が出てきた空を見上げた。



< 233 / 337 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop