Voice〜彼の声〜
「まぁ…私はあんまり榊と話さなくなったけど、山下とは仲良いままみたいだから、気にすることないよ」
「…うん」
ごめんね、愛美…。
大切な友達を私のせいで一人、失わせちゃったね。
公園に着いたかと思うと、愛美はいきなり大声を出した。
「ブランコ乗ろうよ!」
「ブランコ!?」
腕を掴まれ、半ば強制的にブランコに座らせられる。
「懐かしいね」
少し揺れながら、笑みを零す愛美。
私もつられて笑みを零す。
そして二人で星が出てきた空を見上げた。