Voice〜彼の声〜



「…創ちゃんが…好き…っ…好きなの…」



たったそれだけなのに…。


私の想いは届かなくて。


想いをやる場所がなくて。


どうしたらいいか分からないだけなんだよ。



愛美は私をそっと抱きしめてくれた。


愛美といたら心が素直になる。


今まで思っても口に出せなかった想いが零れる。




「…創ちゃんに…逢いたい…っ…」



「…逢いたいよ〜…」


愛美は更に力を込めて抱きしめてきた。



月夜に照らされながら、私は愛美の腕の中で子供のように泣き続けた。




どうしてかな…。



私は創ちゃんがいないと、ダメみたいです。



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