Voice〜彼の声〜
創ちゃん家に行くとおばちゃんがお節料理の用意をしてくれていた。
「毎年、来てくれてありがとうね」
優しく微笑み頭を下げるおばちゃんに私達は慌てだす。
「いえ!私達が好きで来てるんで…それにいつも迷惑かけしまって…」
「迷惑なんてそんなこと全然ないわよ。むしろ創がいた時よりも賑やかで安心するわ」
そう言ってニッコリ微笑むおばちゃんに私は涙が出そうになった。
しばらく4人でお節料理を味わいながら、昔の話に花を咲かせた。
「…おばちゃん」
「うん?」
「創ちゃんの部屋、入ってもいいですか?」
「いいわよ…」
ニコッと笑うおばちゃんと話が弾んでいる愛美と山下を残し、創ちゃんの部屋へと向かった。