Voice〜彼の声〜
「…おはよう」
「おはよう!!」
突然かけられた私の好きな声に顔を上げる。
「…ってそれは何?」
「…さぁ?」
さぁ?ってとぼけるにも無理があるよ!
今日はバレンタインだよ!?
創ちゃんが今、手に持ってるのは確実にチョコだよ。
「チョコだよ〜…」
泣きそうになる私の頭を創ちゃんは撫でた。
「チョコあげるから、泣かない」
そう言って持っていたチョコを私の頭にのせた。
「いらないよ!!」
創ちゃんに叫ぶが知らんぷりして席についた。
「…モテてんじゃん」
チョコを眺めながら、私は呟いた。
創ちゃんの浮気者〜…。