Voice〜彼の声〜
第9章
初めて
愛美に促され、私は創ちゃん家へと行った。
ピンポーン…。
インターホンを鳴らし、返事を待つ。
創ちゃんと仲直りするだけなのに、緊張してきた…。
「はい」
ガラッと戸を開け、創ちゃんは出てきた。
「…こんばんは」
「……なに?」
まだ不機嫌だ。
「さっきはごめんね…」
「…とりあえず中入って」
そう言って創ちゃんの部屋へと場所を移す。