Voice〜彼の声〜



「…美嘉」


「ん?」


モグモグしながら返事する。


じーっと私を見てくる。



「創ちゃん…?」


いつもと違う創ちゃんにドキドキする。



「…俺も美嘉だけだから」


眼鏡越しに真剣な眼差しが私を見つめる。



「…私もだよ」



「じゃあ、キスして」



……えっ?


えぇぇぇぇ!?



顔が真っ赤になるのが自分でも分かる。



「冗談だよ」


小さく笑って頭をポンポンと撫でてくる。



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