Voice〜彼の声〜
突然の別れ
翌日、玄関で創ちゃんが来るのを待つ。
創ちゃんと別れてからも不安な気持ちが消えずに、深い眠りにつけなかった。
「創くん、まだ来ないの?」
「…うん」
玄関に座り続ける私にお母さんが話しかけてきた。
「そろそろ行かないと遅刻するわよ?」
「うん…創ちゃん、どうしたんだろ」
創ちゃんが来ないのが気にかかりながらも、遅刻するのはいけないと思い、私は玄関を出た。
学校に行くまでに会うかと思ったが会うこともなく学校に着いた。
教室に入るといつも以上にざわざわしていた。
「あ!美嘉ちゃん!」
血相を変えて走って駆け寄って来る。
「どうしたの?」
「聞いた!?黒崎くんが…」
創ちゃんが…なに?
胸がざわつく。
嫌な予感がする。