Voice〜彼の声〜
「…創、美嘉ちゃんと隆一くんよ」
おばちゃんは横になる創ちゃんに話し掛ける。
私は目の前の状況が飲み込めないでいた。
「………創…ちゃん?」
傷もない綺麗な顔で目を閉じたまま横になっている。
創ちゃん…?
ゆっくり近寄り、そっと創ちゃんの顔に触れた。
その瞬間、ビクッとした―…。
冷たい…。
なんで?
昨日まで温かかったのに…。
昨日まで笑って、キスして、抱きしめてくれてたのに…。
「美嘉」って呼んでくれてたのに…。
意味分かんない……。
意味、分かんないよ!
「ぃやぁ〜〜〜…………っ!」
言葉にならない叫び声をあげ、私はその場に座り込んだ。
嫌だよ…。
信じたくない!
嫌だ、嫌だ、嫌だ!!
創ちゃん!!