Voice〜彼の声〜
現実の悲しみ
翌日、創ちゃんの告別式が行われた。
クラス中の生徒や先生、友達が沢山泣く中、私はただそれを眺めていた。
線香をあげ、最後に一人ずつ創ちゃんとのお別れをしていく。
なんで皆、泣いてるの…?
山下も、愛美も、なんで泣いてるの…?
創ちゃんは死んでなんかない…。
死んで…なん…か……ないよ。
「…っう〜…っ〜…」
創ちゃんの綺麗な死に顔を見ると我慢していたかのように、涙が溢れ出してきた。
どうして?
どうして、死んじゃったの?
いきなりいなくなったりしないでよ!
「…約束、したじゃん…」
「"ずっと一緒にいてね"って…約束…した…じゃん」
創ちゃんの嘘つき…。
創ちゃんがいなかったら、誰が約束守ってくれるの?
創ちゃん…。
「創ちゃん…好きだよ」
だから、私も創ちゃんの傍に行きたい…。