Voice〜彼の声〜
「今日、創ちゃんに逢ってきました」
「ありがとう」
創ちゃん家でおばちゃんとコタツに入って話す。
「美嘉ちゃんのクッキー、美味しいわね」
チョコクッキーを口に運び微笑む。
「創ちゃん、甘いもの嫌いだったから…」
創ちゃんにあけだ最初で最後のバレンタイン。
「そうね。美嘉ちゃんが作るお弁当は美味しいってよく言ってたわよ」
「創ちゃん、優しいから…失敗作も黙って食べてくれたんです」
「美嘉ちゃんのことが大好きだったのよ」
ふふっと笑うおばちゃんの顔は幸せそうに見えた。