Voice〜彼の声〜
-愛美side-
「いきなり告白するとはびっくりしたよ」
校舎裏で座っている榊を見つける。
「橘かよ、びっくりすんじゃん」
「美嘉と何かあったの?」
「俺もこんな予定じゃなかったんだけどな…」
自分に呆れ果てる榊。
「最近、香坂に避けられてるような気がしてさ、この前はそれで謝られるし、でも避けられてる理由分かんねぇし、もうやけくそ?」
髪の毛をボサボサにしながら、深く溜め息をつく。
「榊……美嘉が榊のこと真剣に考えるように、吹き込んどいてあげたから」
「マジ!?」
「だから絶対、美嘉のこと受け入れてあげてね」