Voice〜彼の声〜
アイツと俺の声-榊side-
「りゅー、入るぞ」
クラスの打ち上げを途中で抜け、隆の家へと行った。
「クラスの打ち上げは?」
ビデオを観ていた隆は俺に視線を向けてきた。
「途中で抜けた。そうゆうお前は?」
「面倒臭ぇから行かなかった」
「ふ〜ん…つーか、さっきから何観てんだ?」
そう言って隆の隣に腰をおろす。
テレビには学生服を来たやつが映っていた。
『何やってんだよ?』
『想い出を残そうと思って、カメラ撮ってんの』
『格好良く撮れよな!』
男子が数人カメラに映る。
さっきから映らない声だけのやつって…。
「…カメラって隆が撮ってんの?」