Voice〜彼の声〜
「どうしよ…美嘉、いなくなっちゃうよ〜…っ」
「どうゆうことだよ!?」
なんだよ?
俺には話が分からない。
「…香坂、なんだって?」
橘から携帯を受け取り、メールに目を通した。
―――――――――――
愛美…。
愛美と友達になれて嬉しかったよ。
泣き虫な私の傍にいつもいてくれて、相談に乗ってくれて、すごく嬉しかった。
今まで仲良くしてくれてありがとう。
でもね、愛美…。
いつも支えてくれたのに、私は無理だった。
創ちゃんを忘れることが出来なかった。
今までありがとう。
そして、ごめんね。
創ちゃんに逢いたい。
バイバイ。
―――――――――――
香坂はずっと黒崎創のところに行きたかったんだ。
黒崎創が死んだ日から香坂は現実を生きてなかった。
俺たちといた時間は少しでも香坂を幸せに出来たのかな?
「…行かないと」
「えっ?」
呟くように言うと隆は急に走り出した。