Voice〜彼の声〜



創のお墓に着くと最悪な光景が目に飛び込んできた。


息を整えることもなく、俺は走って近寄った。


「美嘉!おい、美嘉起きろ!」


創のお墓の前で眠るように倒れていた美嘉に呼びかけるが、何の反応もない。


おい、どうしてだよ…。



「隆!」


俺の後を追って来たのか、息を切らした佳祐と橘が近付いてくる。


「…どうしよ…美嘉が…」


「隆、落ち着け!」


パニクる俺に佳祐は怒鳴った。


そして救急車を呼び、俺と橘を落ち着かせようとしてくれた。


救急車に運ばれた美嘉を俺たちはタクシーで追いかけた。



美嘉は大量の睡眠薬を飲んで、自殺を図った…。



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