Voice〜彼の声〜
翌日、おばちゃんがお見舞いに来てくれた。
私は自分を責め続けるおばちゃんに何度も謝った。
そして今の自分の正直な気持ちを伝えた。
「そう…」
「ごめんなさい…」
創ちゃんを忘れるのでも、忘れたいのでもない。
「謝ることじゃないわ。きっと創も応援してくれる」
創ちゃんと最後の約束をしたから。
「応援、してくれますかね?」
それが創ちゃんの願い。
「あの子、美嘉ちゃんのこと好きだから、美嘉ちゃんが決めたことなら応援してくれるわよ」
ふふっと優しく笑って、おばちゃんは私の背中を押してくれた。
未来へと向かう第一歩を。