Voice〜彼の声〜
幸せ
あれから5年が経った。
青空が広がり、桜が舞い散る季節。
私は創ちゃんの所に来ていた。
「創ちゃん、私、頑張って生きてるよ」
微笑みしゃがみ込みながら、創ちゃんに話し掛ける。
あの時、私が生死をさ迷ってる時、創ちゃんに会った話をしたら、皆、信じてくれた。
「創らしいな」って。
創ちゃんとした最後の約束を果たそうと、私は頑張ってるよ。
「ママ〜!」
「藍、走ったら危ない!」
よちよちとしながら走ってくる藍を抱き留める。