Voice〜彼の声〜
創ちゃんのところに向かう途中、創ちゃんとの想い出が蘇る。
「学校…行こうかな」
ふと、そう思い、中学までの道を歩きはじめる。
懐かしい制服を着た中学生たちが学校から出てくる。
楽しそうな笑顔、部活終わりの疲れた顔、初々しいカップル。
私は思わず笑みが零れる。
「………戻りたいな」
創ちゃんと過ごしたあの頃に。
どうして時間は過ぎるのだろうか。
ただあの頃は毎日が楽しくて、創ちゃんと一緒にいられることが当たり前だと思ってた。
創ちゃん。
会いたいよ。
私はここにいるよ?
早く迎えに来て。