Voice〜彼の声〜



「美嘉、さっき焦ってただろ?」


笑いながら近づいてきたのは、小学校からの友達、山下。



「答え、分かんないとこ当たるかと思ったよ」


「答え分かるとこあんのかよ?」


「ひどっ!」


「冗談だよ。創が答えたんだし、良かったじゃん」


そう言って黒崎くんの肩を叩く。



「………痛い」


山下の手を払う。



「創、美嘉が怒ってる」


「お、怒ってないよ」


何を言うんだ、山下。



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