Voice〜彼の声〜
「…あのさ、今日の放課後時間ある?」
「う、うん」
「ちょっと来てほしいとこあるんだけどいい?」
突然の頼み事にドキドキする。
「いいよ、私でいいなら」
頑張って平然をよそう。
「………笑ってる」
「えっ!?」
「顔、笑ってるよ」そう言って黒崎くんは微笑んだ。
顔に出てしまった恥ずかしさと、黒崎くんの珍しい微笑みに私はドキドキが止まらない。
こんなに顔に出るなんてどうしよう。