Voice〜彼の声〜
「香坂美嘉です。あの、今日はお招きありがとうございます」
「こちらこそいつも創のお弁当作ってくれてるみたいで、感謝したいぐらいだわ」
そう言うとご飯作る間、ゆっくりしてて…と言われた。
晩御飯が出来るまで、私は黒崎くんとテレビを観ていた。
しかし、テレビなんて集中して見てられず、キョロキョロしてしまう。
「…緊張してるの?」
「ちょっと」
小さく笑うと黒崎くんは「そう」とだけ言った。