もう一度 君に会えたら

「手はあるよ」


その声で顔を上げると、理衣はテーブルに肘を付いて俺の方に体を乗り出している。

「塾なり予備校なり通って復習過程を勉強する。充がヤル気になったんなら学校の先生達だって協力してくれるだろうしー。ちょっと遅めのスタートだけど…本気で進学を考えてるなら何とかなるよっ」


いつものハイテンション口調に戻り、片手でピースサインを作りながら俺に微笑んだ。


塾?

予備校?


昔、地元で通っていた学習塾の光景がフラッシュバックする。

あれに・・また通えっていうのか?


「予備校も塾も受験に関しては先生達よりプロよ。私も夏休みを利用して通い始めたし。ま、瑶に習うのもありだけど…まだ体調悪いんだよね?それを考えると塾以外に手はないんじゃないかなぁ」


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