もう一度 君に会えたら
あの日、瑶の父さんと話をしなければ、今も俺はダラダラと毎日を過ごしていたと思う。


とりあえず、一歩踏み出した。


未来を楽しむ為の第一歩を。


その後、陸斗と約束があるからと理衣は帰って行った。


玄関先で婆ちゃんと顔を会わせたのか「麦茶ごちそうさまでしたー」「またおいでー」と交わす二人の会話が部屋に届く。


その声を聞きながら、俺はパソコンの電源を久しぶりに入れた。


ブーンという機械音の後真っ黒の画面に光が浮かびあがる。


俺は検索サイトから理衣の書き残した校名を一つ一つ調べ始めた。



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