もう一度 君に会えたら
タケの気持ちは手に取るように分っていた。


母親から訪問の理由を聞いていたからかも知れないけど、


俺はあえて気付かない振りをしてはしゃいでいた。


それが俺たちの照れ隠しになるように。


俺はタバコの煙を見ながら。


タケは外の景色を眺めながら。


きっと、心は繋がってるから。


あえて感謝の言葉は言わない。


それが男同士の友情のルール。

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