もう一度 君に会えたら
待ち合わせのカフェは落ち着いた造りになっていた。
入り口のドアを開けると、そこが都心である事を忘れてしまう位植物が飾られている。
いや、飾るというよりは植えられてると言ったほうがいいかな。
建物の中だというのに土がしかれ、レンガや枕木で通路が造られている。
無造作に置かれたコンテナには春の草花が植えられ、建物の中なのにどこかの庭に紛れこんだ気分にさせられた。
何か、今日は瑶を思いだしてばかりだ。
咲き誇る春の花々がそうさせたのか、タケの指定したこの店がそう思わせるのかは分らないけど。