もう一度 君に会えたら
『店の中央に丸く囲むようにカウンターを作って』
『店の外壁も内装もむき出しの木で作って』
『陳列棚は同じ木で作り付けにして』
『エアコンが効きやすい造りにして』
『万引きに気付きやすいような造りにして』
上げたらキリがない。
ま、俺なりに頑張ったけどさ。
店舗設計の知識や経験のない俺にとっては本当に大変だったんだぞ。
そもそも、万引き対策なんてお前の仕事だろうが。
膨れっ面の親友に向かって俺は広げた設計図を指ではじく。
タケはチラっと視線を図に落とすと、すぐ俺の方に顔をあげた。