もう一度 君に会えたら
イギリスのヒースロー空港に降り立った俺と社長は、そのままブラックキャブと言われるロンドンのタクシーに乗り込んだ。


初めての外国で、手馴れた人間と一緒と言うのは心強い。


ほとんど英語が喋れない俺に代わって、社長は運転手と楽しそうに話をしている。


外を流れる風景を見ながら、揺の事を考えていた。


今、どこにいるんだろうか。


日本に帰ってるんだろうか。


無事でいてくれさえすれば、それでいい。


「着いたぞ」
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