もう一度 君に会えたら
俺達は瑶が歩いてきた方向に並んで歩き出す。


女と二人で並んで歩くのも久しぶりだな。


俺は相変わらずポケットに手を入れたまま歩いていた。


「転んだら顔怪我するよー。危ないから出しましょうねー」


隣を歩いてた瑶が幼稚園の子供を諭すかの用に俺の手をポケットから引き出して言う。


「こけねーし」


「田舎はねー、意外なところに石や泥があるから滑って危ないんだよー。私も何度転んだことか」


ご丁寧に田舎の危険性を伝授してくれる。


普通に歩いてれば小石や泥に足をとられる危険なんてないだろ。
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