もう一度 君に会えたら
あの日は、瑶の手料理と他愛も無い話で盛りあがった。
理衣が言うように料理の腕前は大人顔負けだと思う。
毎日婆ちゃんが作る煮物やお浸しばかり食ってた俺には久々に現代の匂いがする料理だった。
サラダの上に温泉卵とチーズがかかって出てきたときは、ちょっと俺の中でポイントが加算されたね。
普通はそこまでサラダに手をかけないでしょ。
やっぱり、料理ができるってポイント高いと改めて実感。
サラダにオムライスに野菜スープ。
俺は目の前に並べられた温かい料理を前に、自分の高ぶる気持ちを抑えるのに必死だった。
それは、好きとかカワイイとかそんな愛情が沸き起こるようなものじゃなくて、尊敬にも似た不思議な感情だったんだ。