もう一度 君に会えたら

なんて無責任なセリフなんだろう。

どこにそんな確証があったんだ?

それより、俺は何を焦ったんだ?



瑶と付き合いたかった?




いや、自分の傍に居心地いい環境を置いて置きたかったんだ。

親父の事もタケと遊べない事も将来の事も。

すべての逃げ道に、瑶が必要だっただけ。

そこに『愛』があるかないかなんて俺には関係のない事だった。





「じゃ、充を信じるよ」




俺はバカだったのかな。

そう言ったアイツの心を読むことが出来なかったんだ。
< 54 / 272 >

この作品をシェア

pagetop