もう一度 君に会えたら
――――――

「俺、来月から転校なんだってー」


次の日、授業を抜け出した俺は、屋上に呼び出したタケに昨日の経緯を話し始めた。


初めは驚いていたが、タケは次第に落ち着きを取り戻してこう言った。


「同じガッコじゃないのは寂しくなるけど、バイクあったらいつでも遊べんでしょ。いざとなったら俺が追いかけて転校してやるし」

 
校舎の屋上から空を見上げ、眩しそうに手をかざしている。


空は雲一つない青空。


俺の心とは正反対の透き通った色をしていた。


「面倒臭いから、ガッコ辞めちゃおっかなー」


「それって親父さんに負けたも同じだぜ?無理難題押し付けられてキレて放棄するのはバカでしょ。何食わぬ顔でクリアしてやんのが見返すことだと俺は思うけどねー」



タケは空から視線をはずさず言った。

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