もう一度 君に会えたら
「ミツは進路提出したー?」


昼休み、瑶が俺の教室に顔を出すなり問いかける。

またその話かよ。


「してねー」


「前も聞いたけど、ミツの返事ないままだったよね?」


ムッとしてる俺とは逆に満面の笑みの瑶。


「何も考えてないのー?」


何も考えてないんじゃなくて、何も決めてないだけ。

返事をしない俺を横目に瑶は言葉を続ける。


「一緒に何か出来る仕事がいいねー。一緒に農学部行く?」

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