もう一度 君に会えたら
「ずっと一緒にいたい瑶の気持ちが分かんないの?」
怒りがこもった声だった。
顔を向けると、理衣がすごい形相で俺を睨んでいた。
後ろには心配顔の陸斗。
「充はもっと人の気持ちを考えるべきだよ。瑶は押し付けて言ってるんじゃないこと位分りなよ」
「あ?」
「充は瑶と一緒にいたくないの?」
興奮してか理衣の目の縁がうっすら赤くなっている。
「理衣にはかんけーないだろ」
「関係なくないよ。瑶は充を信じて心を開いてるのに、瑶が昔・・・」
「理衣、やめて」
落ち着いた声だった。
いつのまにか静まり返った教室に、低く瑶の声が続く。