Secret Cats

「どこって……凛の家」



「それはわかるけど」





わかってるけど!!


何で?

何でなわけ?



何で帰る手段であるバイクの脇を普通にスルーしちゃったんだよ





「歩いて帰るのか?」



「嫌?」



「嫌…じゃない」



「ならいいじゃん」





そのままスタスタと歩いて行っちゃうリュウを小走りで追いかけた





「ねえ、ここら辺でどっか食える所知らねー?」



「何、急に」



「いや?腹減ったから飯食おうと思って」





リュウが淡々と話してくれるから少しほっとした



さっきの絢さんとの会話、どこか話し方に棘があったからまだ怒ってんのかなーって思っていたところだったから



いつものリュウだと思うと何の支障もなく話せる

< 125 / 188 >

この作品をシェア

pagetop