Secret Cats
「“は?”じゃねーよ。お前、ちょっと冷静になれ?」
「冷静……だよ…」
「……」
「………」
翼が黙ったのはあたしを冷静にさせるため
実際じーっとお互い見つめ合っていると、自然と頭の中でいらいらしていたものがゆっくりではあるけど抜けていくのがわかった
“後悔”?
正直今までのあたしとみんなは別世界だとは思った
けど冷静になった今、やっぱり思うことは変わらない
「あたし、やっぱり黒猫にいたい」
「……衝動的に言ってんなら俺は薦めない」
「衝動なんかで言ってねーよ!!……さっき、いろいろ考えたよ。自分が黒猫に行けなくなったらどーなるかって…」
「どーなった?」
「どーなったって……つまんなくなって、何でみんなと一緒にいれないんだろうって後悔してた」
「うん」
「未来のことなんかわかんねーよ。けど…今のことはわかる。先々考えたってわかんねーもんはわかんねーんだよ。だからあたしは今のあたしの直感を信じる!!」