空の大きさ
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「そっか」
やっと本音を聞けて健吾は安心したようにそう呟いた。
「俺はやっとお前の中に踏み込めたのか?」
真剣なその表情は横顔だけでも分かる。
無言で否定も肯定もしなかった。
でも、それでも健吾は分かってくれると思った。
「良かった」
ほら、やっぱり分かってくれるんだ。
「これから俺たち最強になるな」
「おう」
照れくさくてそれしか言えなかったけど、それだけで十分だ。
「んで、昨日はなんだったんだよ」
これで全部チャラかと思ったけど、そうもいかなかったみたいだ。