空の大きさ

部活が始まるまでは一人一人準備運動をすることになっている。


俺と健吾もいつもなら一緒に運動するんだけど、未だに腕が治ってない俺は今日もまたベンチ。



一人でボケーっといつもの如く上を見ていたら



「暇そうだなー」


と、平田先輩が俺の隣に来た。



「あ、おはようございます」


「おう、腕はどうだ?」


「多分もうあと数日したら治りますよ」


「そうか、だといいな。多笠木が暇そうだしな」



俺とバッテリーを組んでる健吾はやっぱり一人だと暇みたいだ。



しばらく俺と平田先輩は黙ったまま2人で上を見上げていた。


平田先輩が先に沈黙を破った。



「俺は、お前は感情を出さないヤツだと思ってたよ」



急にそんなことを言われておれは目を見開いて平田先輩を見る。





< 135 / 250 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop