空の大きさ
「なんだよケチ」
訳の分からない文句をいいながら健吾は教室から出て行った。
周りを見渡すとまだちらほらと人がいるけど堀内の姿が見えなかった。
......もう帰ったのか?!
そういうオチ??
健吾に先約ある、とか言っときながらその(俺の中の)先約がいないとは。
自分でも吃驚したけど、
しょうがねーか。
今日は一人で帰るとしよう。
そう決めて教室を一歩でたら、
「桐島遅いよ」
むうっと頬を膨らませた堀内がドアの横に立っていた。