空の大きさ
第三章



結局その日も俺は堀内を家まで送り届けて家に帰った。


俺たちの間に会話が尽きる事はなかった。


そして次の日ー


俺は予定がなかったから病院に行った。




「うん、もう大丈夫だよ」


眼鏡をかけた優しそうな医者にそう言われた。


...優しそうなのは見かけだけだけど。


「ありがとうございました」


でも治してくれたのは先生だから、礼はちゃんと言う。



「ちゃんと俺の言う事を守るなんて、空良にしては珍しいよね」



眼鏡の向こうから意地悪な目が見えた。



「野球できないのはきついっすから」



素直な俺の感想だった。





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