空の大きさ
電車に揺られて45分。
俺たちはキッズプレイスの建物の前に立っていた。
「...行くか」
「うん!」
元気な声が返ってきて、それはそれで嬉しい。
嬉しいんだけど...
この数の子供は一体何なんだ?!
っていうぐらい人で溢れかえっている。
俺はその人の多さに若干びびりながらも、情けない所を見せる訳には行かない。
中に入って入園料を払う。
もちろん、俺が。
堀内も払うと言って聞かなかったけど、そこはやっぱり男として受け取るわけにはいかなかった。
ロッカーに荷物を入れて、俺たちは思いっきり遊ぶべく気を入れる。
「それでは引き続き、子供心を取り戻すデーを楽しみましょう!」
今の時間、午後3時。
思う存分遊ぶ。
俺たちは笑顔で子供の聖地へと踏み込んだ。