空の大きさ


ご飯も食べ終えて俺たちはやっと家路につく。


「今日楽しかったよ!」


「よかった」


満面の笑みでそう言ってくれる堀内に俺も嬉しくなる。


「帰ろーぜ」


「うん」


手を繋がない俺たちの距離は肩が触れるか触れないかぐらい。


でもそんな距離が心地いい。



何の会話もない俺たちだけどそれも心地いい。



もしかしたら今ここで告うか??



今が俺のタイミングなのかもしれない。



そう思って口を開けると




「あのさ」


「あのね」




堀内と重なってしまった。




「何?」


「いやそっちこそどうした?」


「桐島から言ってよ」


「堀内から言ってくれて良いよ」


譲り合い。



どっちが先に口を開けるのかな。



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