空の大きさ
「いつしかそれが恋じゃないって気付いちゃったの」
意味がよく、分からない。
「勇ちゃんもあたしも、恋じゃなかったの」
「”愛”ではあったんだけど、”恋”じゃなかったの」
多分まだ分からないって顔をしてたんだろう。
堀内が俺をちらっと見てクスっと笑った。
「勇ちゃんに対するあたしの思いと勇ちゃんのあたしに対する思いはずっと一緒だったの」
「変わらなかった」
だけど、
「それは、家族愛と一緒だった」
家族愛。
「でも俺には姉ちゃんがいるけど、それを恋と間違えた事はないぞ」
「それは生まれた時からずっと一緒にいるからじゃない?寝ても覚めてもずっと一緒だったでしょ?」
血も繋がってるし。
と若干笑いながら言う堀内。
まあ、それはそうだけど。