空の大きさ
「だっていつまでも勇ちゃんに頼ってばっかりじゃ駄目でしょ?」
「...それはそれで寂しいな」
今まで黙ってあたしの話を聞いてた勇ちゃんはボソっと漏らした。
「別に勇ちゃんのこといらない訳じゃないよ!」
フフっと笑って勇ちゃんは
「分かってるよ。俺は頑張ってるあおを応援するよ」
そして迎えた卒業式はあっけなく終わった。
あたしは友達がいなかったし、慕ってくれてる後輩もいなかったから本当にそれはあっけなく終わった。
でも勇ちゃんは、あたしと違って人当たりが良かったから。
色んな人から引っ張りだこ。
それをあたしはポツンを待つ。