空の大きさ
「アメリカに1年、留学することに決めたんだ」
「そっか」
今更あたしが止めた所で勇ちゃんが辞めるわけない。
一回決めたらその道をとことん突き進む人なんだ、勇ちゃんは。
そんな勇ちゃんが好きだからこそ、分かる。
きっとこの答えを出すまですごく悩んだんだろうな。
「ごめんね」
悩ませてしまってごめん、という意味であたしは謝った。
「え、なんであおが謝るの?謝るのは俺の方だよ」
だって、俺は約束したのに。
そう続けようとした勇ちゃんをあたしは笑顔で遮った。
「ううん、あたしがごめんねで合ってるんだよ」
だって、
「あたしが勇ちゃんを縛り付けちゃったんだから」