空の大きさ
あたしが勇ちゃんにしがみついてなければ、勇ちゃんは悩む事もなく答えを出せたはず。
でも、あたしがいることで勇ちゃんは相当悩んだはず。
「あおは悪くないよ」
予想していた言葉返って来てやっぱりな、と思う。
勇ちゃんは優しいから、あたしが勇ちゃんを縛り付けたと思うことも分かってた。
でも、その顔を見ると勇ちゃんはいつもの笑顔じゃなくて。
「俺があおに依存してたんだ」
そう続けた勇ちゃんの目は悲しかった。
「俺があおを利用してたんだ」
そう言われて中3(正確にはもう卒業したから違うけど)ながらに分かった事は、あたしも勇ちゃんも一緒だったって事。