空の大きさ


「違うよ、勇ちゃん」



そう、違うんだよ。



「あたしたちは、一緒なんだよ」



あたしも勇ちゃんも、恋とかではなくお互いに依存していた。


きっと最初は恋で始まったあたしたちは、今は違う。




「だって勇ちゃん、あたしを好きじゃないでしょ?」




あたしがそう言った途端勇ちゃんはビクッと動いた。




「俺は、あおのこと大好きだよ」





真顔で言う勇ちゃんも嘘はついていない。




「うん、あたしも大好きだよ」





ただ、好きの意味は恋ではなくなっただけ。






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