空の大きさ
「あたしと桐島は一緒だよ」
それを言われても俺には話がよく飲み込めない。
「あたしも全く一緒だった」
「色がね、無かったんだよ、世界に」
今度は俺が聞く番。
不安そうな声に俺が力を入れて手を握り返す。
「でもね、色がついたと思ってた時もあったの」
「勇ちゃんといた時は色がついたと思った」
...さっきまでいたヤツの名前が出ておれは複雑な気持ちになった。
ましてやヤツのおかげで色がついたとか...
泣くぞ。