LIFE


 「なんでって、
  おたずね者以外に
  興味はねぇーからなっ!!」


 あらっ!!
 そうですかぁー


 「さっさと帰るべき場所へ
  帰るこった!!」


 そう言って、
 横を向いた



 ”帰る場所 "

 なぜかその言葉に
 痛み、不安を感じた




 (ここが何処かも
  分からないのに、
  帰る場所って言われたって
  そんな場所……)







 「……ぃ」

 「あぁん!!?
  ちゃんとしゃべれ!!!」

 「…ない。……
 

  帰る場所なんて、
  何処にもないよ!!バカっ!!!」


 「なっ!!!」



 いつの間にか
 顔は涙でボロボロだった。







 いきなり泣き出した私を前に
 ただオロオロしている黒マント



 今まで、ただ黙って話を
 聞いていた黒マントの仲間が
 近寄って、優しく背中を
 さすってくれた。



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