イケメン医師の危ない検査!!



「それより先生。」

「はい、なんでしょう?」

「あたし喘息持ちで、息しんどいんですけど、助けてくれませんか。」

「あー、ちょっと待っててくださいね。」


そういうと、先生は奥の方に入って行って、すぐに戻ってきた。

先生の手に持ってるのは、小さい真四角のホッチキスみたいなやつ。


「手、いいですか?」

「ほい」


あたしは先生に手を持っていく。

手首から先をだらーんとした感じで。

すると先生はそのホッチキスみたいなのを、あたしの人差し指につける。


「痛い?」

「痛くなーい」


その機械の第一印象がホッチキスだからね、怖いよそりゃ。

でも、ホッチキスのようにカチャッとはせず、ただ指にはめるだけだった。

先生は、うーんと唸って、からこう言った。


「点滴しますか?」

「て、点滴…?」

「息苦しいでしょう?」

「そうですけど。」


さっきから、肩で息をしても、あまり吸えないくらいなんだよね。

喋るのもしんどい。


「痛い?」

「怖いの?」

「こ、怖くなんかっ!」

「じゃあしよう。」

「うっ……。」


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